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Investor Relations

CEO Comment Vol.60 『2015.6期決算サマリーと新中期計画ダイジェスト』

4期連続過去最高益更新と新たなグローバルインキュベーションへの取り組み

 本日の定時取締役会での承認の上、2015.6期決算短信を発表しました。まだ同時に、新中期3ヵ年計画を公表しました。以下が2015.6期の決算ハイライトです。

Ⅰ. 2015.6期決算ハイライト/中期計画「Lean Global」最終年度

 2015.6期は、売上高38,087百万円(前期比12.8%増)、営業利益4,810百万円(同84.4%増)、経常利益7,610百万円(71.3%増)と4期連続で過去最高益を更新しました。また、2012年8月に発表した中期計画「Lean Global」の数値目標:EBITDA 100億円をクリアすることができました。要因として、インキュベーション、マーケティング、ペイメントの3事業セグメントすべてが大幅な増収増益を達成し、特にインキュベーション事業の営業利益が国内外ベンチャー企業への投資利益が大幅に拡大し、前期比2.2倍の35億円となったことによります。期末配当金については、創業20周年記念配当20円を加えた1株当たり25円を予定しております。以下、「インベストメント・ハイライト」と「DGグループの成長のトラックレコード」をご参照ください。

 すでに始まっている新年度では、インキュベーション・セグメントにおいてDGインキュベーションの投資先で約20%のシェアを保有していた株式会社アイリッジ(TSEM:3917)が、2015年7月にO2O(online to offline)関連の会社としては日本で初めて株式公開し、市場から高い評価を受けました。マーケティング・セグメントでは、BI.Garage(電通グループ、ADKとの合弁会社)と連携して、株式会社ジャックスを第一弾として、兼ねてより準備してきたプライベートDMP事業をいよいよ始動しました(ニュースリリースへのリンク)。また、株式会社メタップスと合弁でスマートフォンアプリの広告事業を目的に設立したデジタルサイエンスラボの事業も初月より黒字化しており、順調な滑り出しを見せています(ニュースリリースへのリンク)。ペイメント・セグメントにおいては、セブン&アイ、楽天、LINE、リクルートといった膨大な会員IDを保有する大手プラットフォーマーとの連携により、会員IDでのシームレスな決済を可能とし、さらに幅広いユーザーの方々にお使いいただける決済プラットフォームとして成長し続けています。

 事業の新たな柱とすべく、コンテンツやグローバルコミュニティに関わるプロジェクトも着々と準備を進めています。2015年2月に発表した講談社との資本業務提携については、いよいよ本格的な事業展開に着手しました。そのお披露目として、2015年8月5日にサンフランシスコのインキュベーションセンター「DG717」において、北米におけるコンテンツ事業を目的とした講談社とDGの合弁会社、Kodansha Advanced Media(KAM)のキックオフイベントを開催しました。これに合わせて、講談社とDGがKAMを通じて、北米におけるコンテンツ事業の本格展開を開始する旨のプレスリリースを行いました。

 講談社は2013年末から開始している人気コミックの日米同時配信サービスの対象作品数を、現在の20作品から2015年の年末までに30作品に増やすほか、現在は400点程度の英語版デジタルコミックの巻数を、2017年末までに5倍強の2,000点まで拡大する予定で、英語圏におけるプロモーションと販売をKAMが担います。講談社が有するコンテンツには、いまだ根強い人気を誇る『AKIRA』『美少女戦士セーラームーン』があるほか、最近注目を集めている『進撃の巨人』はグローバルでの販売がすでに5000万部を突破する未曾有の大ヒットになっており、コミック自体のデジタル配信だけでなく、映画や広告などへの一大ムーブメントになっています。

 コンテンツとコミュニティをつなぐメディア事業にも力を入れます。2014年6月にDGインキュベーションを通じて出資したWikia社が運営する、「商用版Wikipedia」とも呼ばれる「Wikia」を活用し、日本のコンテンツの世界展開をサポートしていくと共に、Wikia社の日本法人と広告の販売代理店契約を結んでいる日本語版Wikiaの浸透にも力を入れます。

Ⅱ. 新中期計画ダイジェスト(2016.6期~2018.6期)

 何度かの上方修正を繰り返し、目標を上回る数値を達成した前中期計画はその役割を終え、DGを次のステージに成長させるための、新たな中期3ヵ年計画もスタートさせました。スローガンは「IT/MT/FT x Open Innovation」です。これまでDGの事業を支えてきたIT、MT、FTに、Open Innovationの概念を持ち込むことで、これらの領域を超えた付加価値を生み出すことを目指します。

 新中期計画では3年後の2018.6期の数値目標として、税引前利益150億円(2015.6期92億円、年率17%成長)、連結ROE20%以上、連結配当性向20%以上を掲げました。

 数値目標に税引前利益を採用したのは、①各事業セグメントの最終的な成果は税引前利益であること、②2017.6期をめどにIFRS(国際会計基準)の導入を目指す、という理由からです。こうした目標を実現するための新たな収益源とすべく、新事業セグメントとして「メディアインキュベーション・セグメント」を新設しました。また、既存セグメントの名称をそれぞれ「インキュベーションテクノロジー・セグメント」「マーケティングテクノロジー・セグメント」「フィナンシャルテクノロジー・セグメント」に変更し、DGグループのコンセンサスとして「テクノロジー」という言葉を加えることで、最先端の技術を先取りしながら新たな事業を作ることを改めて定義し直しました。

 3年前に中期計画を設定した時と比較して、インターネット・ビジネスを巡る環境は劇的に変化しました。こうした変化の速度は、2020年の東京オリンピックに向けて指数関数的に高まっていくでしょう。その結果、DGのビジネスを支える3本の柱、すなわち「IT/インキュベーションテクノロジー」「MT/マーケティングテクノロジー」「FT/フィナンシャルテクノロジー」の境界が徐々に薄らいでいくことが予想されます。技術進化を先取りすることでこれらをつなぎ、第二、第三の「価格.com」「食べログ」のような事業を創出することを通じて、社会の役に立つ新事業を立ち上げるのが、メディアインキュベーション・セグメントのミッションです。そのためには、すべての人々が高性能のコンピューターを身につけ、IoTによってさまざまなモノがネットワークにつながる時代を見据えたコンテクストの構築が欠かせません。

 次の3年間にかけるこうした思いを元に、創業以来のコンセプトだった「Creating New Contexts for a Better Society」を再認識しながら、次なる3ヵ年に向けてグローバルに活動していきます。株主を含むステークホルダーの皆様におかれましては、より一層のご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い致します。